国公立大入試日程まとめ 推薦・総合型・一般の違いと合格までの道筋 2026最新版

国公立大の入試日程まとめ 推薦・総合型・一般入試の違いと合格までの道筋

国公立大学に合格するためには、入試日程について詳しく知っておくことが必要です。

入試日程の全体像を把握しておかないと、せっかくの受験機会を失いかねません。

進学校受験指導歴21年の筆者が国公立大学の入試日程について詳しく解説します。

国公立大学の入試方式は大きく分けると以下の3種類になります。

  • 学校推薦型選抜(推薦入試)
  • 総合型選抜(AO入試)
  • 一般入試(前期・中期・後期)

さらに、学校推薦型選抜と総合型選抜は、

  • 共通テストを課す試験
  • 共通テストを課さない試験

があります。

この記事を読めば、国公立大学の入試日程を把握し、自分に合った入試戦略を考えられるようになります。

自分が持っている強みと弱みを理解し、最適な受験方式を選びましょう。

著者プロフィール
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中高一貫校の教員として21年間勤務。

学年主任を務めながら、東大・京大・医学部を含む国公立大受験の指導に携わる。
過去に担任したクラスの国公立大合格率はMAX70%!
2025年4月より教育ブログ「国公立大合格ナビ」を運営。

教員歴21年の私がブログを始めた理由と使命

教員として多くの生徒と向き合ってきましたが、どれだけ頑張っても伝えられる相手は限られていました。クラスの生徒・保護者・せいぜい学年内まで…。

もっと多くの人に、

  • 国公立大に合格してほしい
  • 国公立大受験を諦めないでほしい
  • 国公立大受験に関する有益な情報を届けたい

このブログは、教員の枠を超えて皆さんの国公立大受験の悩みに応える新しい挑戦です。

目次

学校推薦型選抜のスケジュール

学校推薦型選抜の入試スケジュール

期間・日付学校推薦型選抜
共通テストなし共通テストあり
6月〜7月選抜要項発表
6月中旬共通テスト受験案内公表
9月1日〜出願開始
9月下旬共通テスト出願
10月〜11月試験
12月合格発表
12月末入学手続共通テスト前出願
の大学もある
1月17日
(土)
共通テスト 1日目
(社会、国語、英語)
1月18日
(日)
共通テスト 2日目
(理科、数学、情報)
1月19日
(月)
共通テスト自己採点
1月末出願開始
2月初旬試験
2月中旬合格発表
2月18日
まで
入学手続
期間・日付学校推薦型選抜
共テなし共テあり
6月〜7月選抜要項発表
6月中旬共通テスト受験案内公表
9月1日〜出願開始
9月下旬共通テスト出願
10月〜11月試験
12月合格発表
12月末入学手続共通テスト前出願
の大学もある
1月17日
(土)
共通テスト 1日目
(社、国、英)
1月18日
(日)
共通テスト 2日目
(理、数、情)
1月19日
(月)
共テ自己採点
1月末出願開始
2月初旬試験
2月中旬合格発表
2月18日
まで
入学手続

共通テストを課さない学校推薦型選抜

共通テストを課さない学校推薦型選抜は、9月から出願が始まり、12月には合否が確定します。

負担が少ないように見えますが、合格するには学校長の推薦を得るだけではなく、課外活動での実績が必要です。

  • 志望理由書を丁寧に作成する
  • 成果物を用意する
  • 資格を取得する

など、出願までに相当な準備が必要になります。

受験勉強の片手間でできる作業ではありません。

創太先生

できれば1年以上前、遅くとも半年前には準備をはじめよう

共通テストを課す学校推薦型選抜

共通テストを課す学校推薦型選抜は、共通テストを課す分、課外活動や資格の実績がなくても合格しやすい傾向があります。

共通テストを課す学校推薦型選抜には、

  • 共通テスト前に出願
  • 共通テスト後に出願

の2パターンがあります。

共通テスト前出願の特徴

デメリット

  • 共テで失敗しても志望校変更ができない
  • 自己採点前の出願のため、結果次第で不合格リスクが高まる

メリット

  • 競争が分散しやすい
  • 出願締切が共テ前のため志望校に出願できる
  • 早い段階で出願を終えて精神的な余裕ができる
創太先生

共通テスト前出願は覚悟が必要だね。

共通テスト後出願の特徴

デメリット

  • 共テ直後(1〜3日後程度)に出願するので、時間的余裕がない
  • 他の受験生も同じデータを基に出願するため、合格競争が激化しやすい

メリット

  • 自分の得点に合った大学や学部を選びやすい
  • 自己採点結果を見られるため、合格判定に基づいた出願が可能
創太先生

書類の準備は共テ前にやっておこう。共テが取れれば合格率は高いよ。

学校推薦型選抜で国公立大学に合格するには?

東京大学 赤門

学校推薦型選抜は、

  • 学校長の推薦
  • 各大学が定める評定平均値
  • 各大学が定める独自の出願要件

が必要です。

学校長の推薦を得るためには、

  • 学業成績優秀
  • 出欠席の状況
  • 生活態度・素行が良好
  • 部活動やボランティアなどの課外活動の状況

で他の生徒よりも秀でていなければなりません。

各高校からの推薦人数を指定している大学の場合、学内選考で勝ち抜いた人しか受験できません。

学校推薦型選抜は成績や生活態度だけでは合格につながりません。

大学側が求めているのは、入学後にその学問を深く学び、研究に熱心に取り組む学生です。

そのため、

  • なぜ数ある大学の中からその大学を選んだのか
  • 将来の進路や関心分野とどのように結びついているのか
  • 学びたい教授や研究室があるのか

を、志望理由書や面接で明確に伝える必要があります。

推薦入試は「相性」を見極める入試です。

「ここで学ぶ必然性」

をアピールして合格を勝ち取りましょう。

総合型選抜のスケジュール

京都大学

総合型選抜は以前AO入試と呼ばれていました。

入試の選抜日程は大学ごとにバラバラで一律に示せません。

したがって、以下の3つのパターンに絞って見ていきます。

  • 年内に合格が出るパターン
  • 共通テスト後に合格が出るパターン
  • 共通テスト後に出願するパターン
期間・日付年内合格
パターン
共テ後
合格
パターン
共テ後
出願
パターン
6月〜7月募集要項発表
9月より総合型選抜出願
9月下旬共通テスト出願
10月頃第1次選考試験募集要項発表
11月頃第2次選考試験
12月合格発表
12月中旬入学手続
1月中旬共通テスト受験
共通テスト後出願
2月初旬合格発表選考試験
2月中旬合格発表

年内に合格が出るパターン

共通テストを受ける前に合格が決まる方式です。

早い段階で進路が確定するのがメリットです。

共通テストを課さない分、

  • 課外活動実績
  • 志望理由書
  • 面接・小論文

などが評価材料となります。

早めに準備を始める必要があります。

創太先生

1年前には準備をはじめよう。

以下は、年内に合格が出るパターンの具体例です。

北海道大学 フロンティア入試TypeⅡ

広島大学 光り輝き入試 総合型選抜Ⅰ型

共通テスト後に合格が出るパターン

このパターンは、選考は年内に行われます。

共通テストを受験した後に最終的な合格発表が行われます。

評価材料はあくまで、

  • 課外活動実績
  • 志望理由書
  • 面接・小論文

です。

これに加えて共通テストも得点を取る必要があります。

創太先生

受験回数が1回増えるくらいに考えてチャレンジするといいよ!

以下は、共通テスト後に合格が出るパターンの具体例です。

京都大学 特色入試(総合型選抜)

千葉大学 総合型選抜

  • 国際教養学部、文学部、法政経学部、工学部、園芸学部
  • 出願9月〜10月、合格内定者発表12月、最終合格発表2月
  • 千葉大学 令和8年度入学者選抜要項

共通テスト後に出願するパターン

自分の得点に合った大学・学部を選べるため戦略的な出願が可能です。

出願から試験までの期間が短く、短期決戦になります。

事前準備をどれだけ整えておけるかが重要になります。

共通テストを課さない試験に比べて、受験者の専門性や課外活動の実績が高くなくても合格しやすいです。

創太先生

年内には募集要項を確認しておこう。

東北大学 AO入試(総合型選抜)Ⅲ期

  • 令和8年度の学生募集要項は11月に公表予定
  • 出願1月20日以降、試験日2月上旬、合格発表2月中旬
  • 東北大学 HP

名古屋大学 共通テストを課す総合型選抜(理学部)

  • 令和8年度の学生募集要項は10月に公表予定
  • 出願1月20日〜23日、試験日2月9日、合格発表2月11日
  • 名古屋大学 HP

一般選抜のスケジュール

一般選抜、いわゆる一般入試は2月下旬〜3月上旬に集中しています。

一般入試は、前期・中期・後期の3期に分かれて入試が行われます。

募集人員は、国公立大学全体(98,236人)のうち、

  • 国立大学 前期 63,695人(64.83%)
  • 国立大学 後期 12,243人(12.46%)
  • 公立大学 前期 16,872人(17.17%)
  • 公立大学 中期 2,388人(2.43%)
  • 公立大学 後期 3,222人(3.28%)

となります。令和7年度国公立大学入学者選抜確定志願状況より引用

募集人員から見ても前期が80%以上を占めるので、第一志望は前期に持ってくるのが通例です。

国立大学は中期日程を実施していません。

では、一般入試のスケジュールを見てみましょう。

2026年度 一般入試 前期・中期・後期日程

期間・日付前期中期後期
6月〜7月選抜要項発表
6月中旬共通テスト受験案内公表
9月下旬共通テスト出願
1月17日
(土)
共通テスト 1日目
(社会、国語、英語)
1月18日
(日)
共通テスト 2日目
(理科、数学、情報)
1月19日
(月)
共通テスト自己採点
→共通テストリサーチ
1月末〜
2月はじめ
個別学力試験出願
(二次試験出願)
2月25日〜
2月27日
前期試験
3月1日〜
3月10日
合格発表
3月8日中期試験
3月12日〜
3月13日
後期試験
3月15日入学手続
3月20日〜
3月24日
合格発表合格発表
3月27日入学手続入学手続

旧帝大などの難関国公立大学の合格発表は3月8日〜10日に集中しています。

3月8日は公立大学の中期日程なので、前期の合格発表の瞬間に中期試験を受けているパターンもあります。

前期の合格と中期・後期の合格には注意点があります。

合格発表日と入学手続き日の注意事項

前期試験に合格し、3月15日に入学手続きをすると、中期・後期を受験しても合否は出ません。

以前、次のようなケースがありました。

Aさんは名古屋市立大学の薬学部を第一志望としていました。

名古屋市立大学の薬学部は中期日程しかありません。

前期は名古屋大学の理学部を受験しました。

時系列で整理します。

  • 2月25日 前期 名古屋大学理学部 受験
  • 3月8日 中期 名古屋市立大学薬学部 受験
  • 3月10日 前期 名古屋大学理学部 合格
  • 3月15日 名古屋大学 入学手続きをせずに蹴る
  • 3月22日 名古屋市立大学薬学部 合格

中期日程の大学が第一志望の場合、前期で合格が出ていても入学資格をキープできず、蹴らなければなりません。

最悪なのは、名古屋大学を蹴ったのに名古屋市立大学薬学部不合格になるケースです。

入試のシステム上、仕方ないので、前期に第一志望を受験するのがベストです。

創太先生

自分が受験したい大学の入試方式を調べて計画を立てましょう

国公立大は1年で最大何回受けられる?

名古屋大学

合格率を高めるために、受ける回数を増やすのは効果的な手段の一つです。

国公立大学は、最大何回の受験ができるのでしょうか?

最大5回の受験が可能

1回目共通テストを課さない
学校推薦型選抜 または 総合型選抜
12月に合否決定
2回目共通テストを課す
学校推薦型選抜 または 総合型選抜
2月中旬に合否決定
3回目一般入試 前期日程2/25
3/1〜10に合否決定
4回目一般入試 中期日程3/8
3/22〜24に合否決定
5回目一般入試 後期日程3/12
3/22〜24に合否決定
1回目共通テストを課さない学校推薦型選抜 または 総合型選抜
12月に合否決定
2回目共通テストを課す学校推薦型選抜 または 総合型選抜
2月中旬に合否決定
3回目一般入試 前期日程2/25
3/1〜10に合否決定
4回目一般入試 中期日程3/8
3/22〜24に合否決定
5回目一般入試 後期日程3/12
3/22〜24に合否決定

共テなしと共テありの学校推薦型選抜または、総合型選抜を受験すれば、最大5回の受験が可能です。

学校推薦型選抜や総合型選抜は準備に時間がかかりますが、一度準備してしまえば2回目の準備は1回目ほど大変ではありません。

高校2年生の頃から準備をしていけば、5回の受験は現実的になります。

創太先生

合格の可能性を高めるために受験回数を増やしましょう!

受けなきゃ受からない積極的受験のススメ

受験は、受けなければ受かりません。

至極当然のことですが、意外とできない人が多いです。

特に、中期試験や後期試験は受験率がグッと下がります。

  • 前期試験不合格の直後、メンタルボロボロで後期試験に行かない
  • 私学の滑り止めが合格しているので後期を受けに行かない

こういったケースが頻繁に起こります。

中期や後期は、前期の合格者が受験しなかったり、諦めてしまう人がいたりするため欠席率が高いです。

そのため、前期よりも後期の方が受かりやすいケースもあります。

精神的にズタボロになりますが、最後まで戦う意志を強く持って受験しにいけば、合格可能性は高まります。

最後の最後まで諦めずに、受験しに行きましょう。

創太先生

為せば成る。最後までやりきることが大切だよ!

できる範囲で受験回数を増やせばOK

受験者全員が5回受験する必要はありません。

人には得意・不得意があります

小論文や面接などが苦手な人はあえて推薦や総合型を受ける必要はありません。一般入試で勝負すればOKです。

ただ、少しでも推薦や総合型が気になるなら募集要項を見てみましょう。

志望理由書や自己推薦書などの必要書類の作成は、大学によって負担感が異なります。

レポート用紙1枚の大学もあれば、何枚にも渡って細かく記入しなければならない大学もあります。

自分自身が書けると思える感覚が重要

まずは、募集要項をチェックしてみましょう。

以下の偏差値ランキングの記事には、大学のHPのリンクが貼ってあります。募集要項の検索に使えますのでご利用ください。

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創太先生

まずは徹底したリサーチで自分にあった受験方法を調べましょう!

受験回数を増やした結果成功した合格体験記

不思議なもので、我々教員の予想を上回る成果を出す生徒が毎年います。

  • あの生徒が受かったなんて信じられない!
  • 定期テストではビリだったのになんで受かったの?

受ければ可能性がありますが、受けなければ絶対に受かりません。絶対にです!

ダメもとでも受験した結果、合格した例を紹介します。

共通テスト8割取れなくてもダメもとで推薦に出願して医学部合格

本当に信じられない話ですが、本当の話です。

Aさんは、2025年度の共通テストで1000点中750点でした。

正直、国公立大の医学部を受験するには厳しい点数でした。

しかし、Aさんは

浪人してでも合格する!

という強い信念があったので、共通テスト後出願の学校推薦型選抜で東海地方の医学部を受験しました。

面接では、面接官の先生と話が噛み合い、受け入れられているという感覚を持ったとのことです。

いわゆる、

面接官にうまくハマった。

というヤツですね。

本人は、全く合格するつもりではなく、二次試験に向けて必死に勉強していて合格発表日を忘れていたとのこと⋯。

両親が発表を見て大騒ぎしたそうです。

Aさんは、見事に国公立大学の医学部医学科に現役合格しました。

創太先生

共テで失敗しても諦めずに受験した結果、成功した事例です!

偏差値は低かったが課外活動の実績を強みにして総合型選抜で合格

Bさんは、進研模試の偏差値は45以下でした。

学力が低く国公立大学に一般入試で合格できる成績ではありませんでした。

しかし、課外活動で優秀な成績を収めていました。運動系ではなく、文化系の活動で全国上位の成績でした。

人前に出て話をすることに慣れていたので、

  • 面接
  • ディベート
  • 小論文

が試験内容の共通テストを課さない総合型選抜を受験し、北関東の有名国立大学に合格しました。

得意を活かして、学力不足を補うパターンの合格です。

Bさんは自分の強みと弱みを認知していたからこそ、全力で課外活動に取り組みつつ、入念な準備を行いました。

高校入学後、早いうちに戦略を立てて取り組んでいけば、Bさんのように課外活動の成果と国公立大学への合格を果たせるでしょう。

創太先生

自分の興味と強みが合致した大学を選ぶのがポイントだよ!

まとめ

この記事では国公立大学受験の入試日程についてまとめました。

学校推薦型選抜と総合型選抜では、

  • 共通テストを課さない試験(12月合格)
  • 共通テストを課す試験(2月合格)

の2パターンがあります。

共通テストを課さない試験は、受験者の専門性や課外活動の実績などが評価されます。合格するには準備や実績が必要です。

一方、共通テストを課す試験は、共通テストを課す分、受験者の課外活動の実績がなくても合格するケースがあります。

自分でもできそうな試験を選んで挑戦してみましょう。

また、一般入試は、

  • 前期試験 2/25〜27
  • 中期試験 3/8
  • 後期試験 3/12〜13

の3回受験できます。

募集定員は前期が80%を超えるので、第一志望は前期に受験しましょう。

皆さんの大学受験が成功することを祈っています。

創太先生

徹底的にリサーチして国公立大学合格を果たそう!

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