関関同立の理系学部を考え始めた生徒や保護者の方から、研究力についての相談をよく受けます。
ケンタ関関同立で研究が強い大学はどこですか?ネットでは立命館とよく見かけます。



大学院に進むかもしれないから研究力で選びたいのに、調べ方がわかりません…



理系の子どもに私立と国公立のどちらを勧めるべきか、親として迷っています。
検索して出てくるのは、偏差値のランキングや根拠のはっきりしない比較記事がほとんどです。
数字の出どころと、その数字が大学生活のどこに関係するのかまで知っておくのが大切です。
私は元私立中高一貫校の理科教師として、22年間で数多くの理系志望の生徒と進路面談を重ねてきました。
現在はオンライン大学受験指導塾スタディリンクを運営し、関西の受験生からの志望校相談も日々受けています。
この記事では、科研費やQS世界大学ランキングなどの公的なデータで関関同立4大学の研究力を検証し、
- 全国での位置づけ
- 研究力が学部生に効いてくる時期
- 後悔しない大学の選び方
まで解説します。
読み終える頃には、ネットのランキングに振り回されず、自分の進路に合った大学の選び方が見えてくるはずです。
結論から言うと、関関同立の研究力は立命館がリードしています。
ただし、研究を最優先に考えるなら、比較対象は関関同立だけでなく国公立大学まで広げることをおすすめします。



ランキングの数字が何を表しているのかまで理解すると、大学選びが楽になりますよ。
著者プロフィール


中高一貫校の教員として22年間勤務。
学年主任を務めながら、東大・京大・医学部を含む国公立大受験の指導に携わる。
過去に担任したクラスの国公立大合格率はMAX70%!
2025年4月より「創太先生の大学合格ナビ」(旧:国公立大合格ナビ)を運営。
2026年3月よりオンライン大学受験指導塾スタディリンクを開校
私が情報発信を始めた理由と使命
教員として多くの生徒と向き合ってきましたが、どれだけ頑張っても伝えられる相手は限られていました。クラスの生徒・保護者・せいぜい学年内まで…。
もっと多くの人に、
- 大学受験の有益な情報を届けたい
- 志望校合格を諦めないでほしい
- 合格を勝ち取る喜び・成長を体験してほしい
このブログは、教員の枠を超えて皆さんの大学受験の悩みに応える新しい挑戦です。
中高一貫校22年の創太先生が、学習の相談や悩みに答えます!
中高一貫校22年の経験を元に答えます!


関関同立の研究力は立命館がリード


- 科研費の配分
- QS世界大学ランキング
- 大学発ベンチャー数
などの主要な指標は、いずれも関関同立では立命館が先頭に立っています。
まずは4大学の位置づけについて、公的データの結論だけをまとめた早見表で確認しましょう。
| 指標 | 結論 | 出典 |
|---|---|---|
| 科研費配分額 | 立命館が最上位(全国21位・私大3番手) | 日本学術振興会(令和7年度) |
| QS世界大学ランキング2026 | 立命館が国内私大3位(世界683位) | QS(2026年6月発表) |
| 大学発ベンチャー数 | 立命館が西日本私大1位(全国10位) | 経済産業省(令和6年度調査) |
| 指標 | 結論 | 出典 |
|---|---|---|
| 科研費配分額 | 立命館が最上位(全国21位・私大3番手) | 日本学術振興会(令和7年度) |
| QS世界大学ランキング2026 | 立命館が国内私大3位(世界683位) | QS(2026年6月発表) |
| 大学発ベンチャー数 | 立命館が西日本私大1位(全国10位) | 経済産業省(令和6年度調査) |
3つの指標すべてで立命館が上位に位置しており、研究力の高さが客観的なデータからも読み取れます。
ただし、指標が測っているのは研究活動の量や規模であり、教育の質や入試の難易度とは別物です。
偏差値や入試難易度で4大学を比べたい方は、学部別ランキングの記事をご覧ください。


科研費・QS・ベンチャー数で検証


ここからは、早見表の根拠になったデータを1つずつ見ていきます。
出典はすべて公的機関や大学公式の一次情報にリンクしているので、気になる数字はご自身でも確認してみてください。
科研費採択は立命館がトップ
科研費は、国が研究者の研究計画を審査して配分する、日本で最も代表的な研究費です。
日本学術振興会が公開している令和7年度のデータでは、立命館の配分額は約14.8億円で全国21位に入りました。
私立大学の中では慶應義塾の10位、早稲田の14位に次ぐ3番手で、関関同立の他の3大学はこの水準に届いていません。
科研費では立命館が私大3番手
関西でも上位の研究費を獲得しており、立命館が研究面で高く評価される理由の一つになっています。
全国の大学を科研費で並べるとどんな景色になるかは、別記事で詳しく分析しています。


QSランキングも立命館が最上位
世界規模で大学を比較するQS世界大学ランキングでも、傾向は変わりません。
2026年6月発表の最新版で、立命館は世界683位に入り、国内の私立大学では早稲田・慶應に次ぐ3位となりました。
QSは主に次のような項目で大学を評価しています。
- 研究者からの学術的な評判
- 教員あたりの論文被引用数
- 雇用主からの評判
- 教員・学生の国際性
評価には論文の引用状況など研究系の項目が含まれるため、論文の量と質もある程度反映された順位と考えられます。
関関同立でこの水準に入っているのは立命館だけでした。
ベンチャー数にも規模の差が表れる
大学別の論文数そのものは、毎年網羅的に公表される公的ランキングがありません。
そこで参考になるのが、研究成果の社会への出口ともいえる大学発ベンチャーの数です。
経済産業省の令和6年度調査によると、立命館の大学発ベンチャー数は全国10位で、西日本の私立大学では1位でした。
一方で企業数の伸びが大学別で最も高かったのは関西大学で、規模の指標にも4大学それぞれの動きが見えてきます。
ここまでのデータを整理すると、次の傾向が読み取れます。
- 研究費と世界ランキングは立命館が先行
- ベンチャー数も立命館が西日本私大1位
- ベンチャーの伸びは関西大学が全国トップ
立命館以外にも固有の強みがある
数字だけを見ると立命館の1強に見えますが、指標に表れにくい強みは他の3大学にもあります。
- 関西学院:文部科学省のスーパーグローバル大学創成支援事業の採択校として、国際化を軸にした教育を進めてきた
- 関西大学:先ほどのベンチャー増加数が示す通り、産学連携や起業支援の動きが活発になっている
- 同志社:文系・理系のバランスが取れた総合大学として、落ち着いた研究環境に定評がある
一方、教員1人あたりの科研費採択件数で見ると、関関同立4大学の差はそれほど大きくありません。
立命館の科研費総額が大きい背景には、理系学部群や研究拠点の規模も影響しています。
そのため、順位だけで研究力を判断するのではなく、それぞれの大学が持つ特色にも目を向けるのが大切です。



立命館以外もそれぞれ強みがあるのですね!



その通りです。数字の意味を知って、自分に合う環境かどうかで判断しましょう。
全国で見ると国公立が上位に並ぶ


関関同立の中では立命館がリードしていると確認しました。
次に視点を全国へ広げると、見える景色が大きく変わります。
科研費上位の大半は国公立大
令和7年度の科研費配分額ランキングでは、トップ15のうち私立大学は慶應義塾と早稲田の2校だけでした。
上位8校は旧帝大7校と東京科学大が占め、続く順位にも国公立大が並びます。
立命館の全国21位より上には、例えば次のような国公立大が入っています。
- 神戸大学(11位)
- 広島大学(12位)
- 岡山大学(13位)
- 千葉大学(15位)
- 金沢大学(16位)
配分額全体のシェアでも国立大学が60.4%を占め、私立大学は全体で21.0%にとどまりました。
研究費で比較する限り、国公立優位の構図がはっきりしています。
研究力最重視なら国公立も視野に
国公立が有利になる背景には、医学部や附属病院を持つ総合研究大学が多い要因もあります。
科研費は医・歯・生命科学分野の割合が大きいため、医学部を持つ大学ほど総額が伸びやすい傾向です。
それを踏まえても、研究設備や大学院の充実度を含めた研究環境では、国公立の研究大学に強みがあります。
研究を最優先にするなら
国公立まで視野を広げる
関関同立の理系を狙える学力があるなら、国公立理系は十分に射程圏です。
理系学部の難易度を詳しく知りたい方は、系統別ランキングの記事も参考にしてください。


同レベルの国立と比べて考える
関関同立を検討する際、多くの方が気になるのは国公立との入試難易度の対応関係ではないでしょうか。
関関同立と同等な入試レベルの国立大を知っておくと、本命と併願の設計が具体的になります。
国公立と私立を比べるときは、次の3点をセットで見るのがおすすめです。
- 研究環境(設備・大学院の層)
- 学費と通学条件
- 入試科目数と過去問との相性
難易度の対応関係は、偏差値データとあわせて別記事で解説しています。


研究力が学部生に効くのは3年次から


データを見ながら、そもそも研究力は自分に関係あるのかと疑問に思った人もいるはずです。
研究力が意味を持つ時期と進路タイプを整理すると、志望校選びでの扱い方が見えてきます。
研究力が示すのは教員と大学院の研究成果
科研費は大学教員の研究計画に配分される研究費で、論文の多くも教員や大学院生の研究活動から生まれます。
つまり研究力ランキングが測っているのは、主に教員と大学院の活動です。
研究力の主役は教員と大学院
一方で、授業のわかりやすさや学生へのサポートなど、学部教育の質を直接表す指標ではありません。
ランキングを見るときは、何を測った数字なのかを理解しておくのが大切です。
学部前半の学びに序列の差は小さい
大学の1年生と2年生は、教養科目や専門の基礎を固める期間です。
授業や実験は学部共通のカリキュラムが中心で、大学の研究力の差を日常的に体感する場面は多くありません。



研究力が低めの大学に行くと、学部の4年間で損をしますか?



学部前半で差を感じる場面は少ないですよ。効いてくるのは研究室に入ってからです。
研究室に配属されて卒業研究が始まる3年次や4年次になって、初めて設備や研究費の差を感じられるでしょう。
院進するなら研究力を重視する
進路タイプ別に整理すると、研究力の重みは次のように変わります。
- 大学院まで視野に入れる人は研究力を重視
- 学部卒で就職する人は学びたい分野を優先
- 迷っている人は研究環境と学部教育の両方を確認
大学院まで進むと、研究室で過ごす時間は合計3年以上になります。
- 設備
- 研究費
- 大学院の層の厚さ
などが、研究生活の充実度に直結します。
学部卒で就職するつもりなら、学びたい分野があるか、入試との相性はどうかを優先する方が合理的でしょう。
なお学部と大学院で大学を変える進学ルートもあるため、学部選びの時点ですべてが決まるわけではありません。
序列より研究室で選ぶのが後悔しない


最後に、研究力を志望校選びへ落とし込む具体的な方法を紹介します。
私は22年間の進路指導を通じて、本人が楽しそうと思える進路に進むのが正解と考えてきました。
ランキングの序列だけで大学を決めるのは、偏差値だけで決めるのと同じです。
そこで、序列ではなく研究室を軸にした3つのステップで調べる方法をおすすめします。
ステップ1:研究室サイトで分野を見る
まず志望学部の公式サイトから、研究室や教員の一覧ページを開いてみましょう。
研究テーマの紹介を眺めるだけでも、自分の興味に近い分野があるかどうかは判断できます。
見るポイントは次の3つです。
- 研究テーマの紹介文
- 卒業研究や大学院生の研究例
- 教員のプロフィールと担当科目
難しい内容を理解する必要はなく、面白そうかどうかの直感で十分です。
興味を持てる研究室が複数見つかる大学は、自分に合った進学先の候補になります。
ステップ2:科研費データベースで調べる
次に、国立情報学研究所が運営する科研費データベースのKAKEN(科研費データベース)を使います。
気になった教員の名前や興味のあるキーワードで検索すると、進行中の研究課題が一覧で表示されます。
研究の中身はKAKENで確認
志望分野の研究が活発かどうかを、誰でも無料で確かめられる公的データベースです。
操作は普通の検索サイトと変わらないので、親子で一緒に試してみるのもおすすめです。
ステップ3:オープンキャンパスで見る
最後は、オープンキャンパスや研究室公開のイベントで現地を確かめます。
ネットではわからない設備の充実度や研究室の雰囲気は、実際に足を運ぶと実感できるでしょう。
在学生や教員に質問できる機会があれば、次の質問が判断材料になります。
- 研究室配属は何年次からですか?
- 卒業研究のテーマはどう決まりますか?
- 大学院に進む先輩はどのくらいいますか?
保護者の方は、行き先を決めるのではなく、判断材料を一緒に集める役に回ってあげてください。
子ども自身に判断させた方が、進学後のモチベーションは安定しやすいです。
志望校選びをプロと一緒に
とはいえ、研究室の調べ方や国公立との比較を、受験勉強と並行して独力で進めるのは大変です。
私が運営するオンライン大学受験指導塾スタディリンクでは、学力と志望分野を分析し、一人ひとりに合わせた志望校戦略と学習プランを設計します。
月1回の三者面談で保護者の方にも進捗を共有するので、家庭での声かけにも迷いません。
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まとめ
関関同立の研究力について、この記事の要点を振り返ります。
- 科研費・QS・ベンチャー数は立命館がリードしている
- 全国では国公立大が研究力ランキング上位の大半を占める
- 研究室配属の3年次から研究力が効いてくる
- 院進なら研究力重視で国公立も視野に入れる
- 学部就職なら分野と入試相性を優先する
データの序列はあくまで出発点で、最後の決め手はあなたが楽しそうと思える研究室や分野に出会えるかどうかです。
関関同立も国公立も、真剣に学びたい人を受け止めてくれる懐の深い大学ばかりです。
志望校選びに迷ったら、まずは興味のある研究室や分野を調べるところから始めてみてください。
比較する大学の範囲を広げながら、自分に合った志望校を見つけていきましょう。
あなたの挑戦を心から応援しています。
Q&A
関関同立の研究力について、よくいただく質問にお答えします。


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